あぁ、なんてひどい有様なんでしょう。
写真があんなに粗末に扱われて・・
もう、仕方ありませんね・・
天界から村に降りることにしましょう
むかしむかしあるところに・・
写真村というネコたちが暮らす村がありました。
その村では古くから写真活動が盛んで、沢山の写真家ねこが生まれました。
やがて「写真村」と名がつきました。
しかし、
あんなに美しく豊だった村にもいつしかスマートフォンが流行し、
ねこ村の様子はすっかり変わりました。
にゃはは〜!!!!なんだろうこの祠?
でもそんなことより、今日の僕の髪型超イケてるにゃ!?
自撮りしてにゃんスタグラムに載せちゃお〜〜!!!!!(インカメ連射パパパパパ)
あらあら・・
にゃほ〜〜!!!!これは9999いいねまちがいなし!
(連射パパパパパパパパパ)
この・・・
ゴミネコが!!
にゃほォ!!!!!?!!!!!?
あなた達があまりに見るに絶えない状態だから、わざわざ降りてきたのです。
あ、私、神です。
現代人のスマートフォンの中には、くそ写真が大量に保存されている。それらは撮影者からの愛情も受けずに存在を忘れ去られ、何かに活用されることもなく、容量不足がゆえにいつか無残にも削除される運命にある気の毒な写真たちである。
かつてフィルムカメラの時代には、現像代やフィルム代で写真1枚1枚にお金がかかり、1つのフィルムで36枚しか撮れなかった。有限でだったからこそ写真は大切に扱われていた。だから写真には温もりがあった。
今の村ねこはスマートフォンという最高のカメラを持っていながら、写真リテラシーが足りないがためにそれを活用できず、気の毒なクソ写真たちが量産され、インスタグラムやtiktokのタイムラインには、今日もどうでもいい見栄と自慢のための写真や動画が流れるのである。
ちなみに、あなたがさっき自撮りしてたそれ、私の超神聖な祠です。
さて、この世界のゴミであるあなたを消しましょうか。
にょほ!!??
ちょ、ちょっと待ってください!!!!
僕もこの村に疑問があったんですにゃ・・!
これからこのにゃん吉ともども鍛え直しますので、ど、どうかお許しを・・!!!
こ、この通りにゃん吉のスマホもいま川に捨てますにゃ!!
ぽい
にゃほ!!??
あなたは村唯一の写真家にゃご助・・
あなたがそこまで言うなら、わかりました。
ただ、あなたたちに見て欲しいものがあります。
な、なんですかにゃ?
にゃほ?
これを見なさい。
これは、あなたたちの住む村の10年後の姿です。
あれ、村に誰もいない!!
村のネコたちはどこに行ったにゃ!?
もうこの世にはいません。
にょほ!?
にゃほ〜〜〜〜!!!!!
これがこの村の未来です。
このままでは、この村は滅びますよ。
なんでそんなことになっちゃうんですかにゃ!?
あなた達が写真を粗末に扱い、
見栄と自慢のために資金と資源を使い果たした結果、
貧困が発生して争いになったんですよ。
うーん・・・。にゃご助さん、
あなたは近い未来、マタタビ戦争に巻き込まれる運命ですね・・
なんですってぇ・・!!
ちなみに、にゃん吉くん、あなたは
最終的にはお隣の○○さんの
キャットフードの素材になります。
・・・!
い・・一体ぼくらはどうしたら助かるのでしょう・・!?
そうですね・・
1つだけ、方法があります。
な、なんですかにゃ!?
写真をきちんと学ぶことです。
今のこの村はこんなにもクソですが、現代の写真は本来誰でも簡単に撮れて簡単にシェアできるがゆえに、人生を豊かにする可能性を秘めているのです。
それは心の充実感だけでなく、お金を生む可能性すら含んでいる“資産”でもあります。
つまり、写真を学んで人生もサイフも豊かにすることが、
この村が救われる唯一の方法です。
他に、なんの取り柄もありませんからね。
・・・!
なるほどですにゃ・・!
わ、わかりました。
で、でも一体どうすれば・・
これを置いていきます。
なんだろう・・すごく・・字が雑だ・・・
最後の文字ちょっとミスってるな・・
ええと、
これは一体・・なんでしょう?
この手帖は、あなた達が学べき写真の知識を届けるためのものです。
定期的に、私が有意義な写真の情報をこの手帖に転送します。
時々降臨してくださるんですかにゃ?
いいえ、その必要はありません。
不思議な力で情報を送りします。
私、神なんで。
この手帖を使い、写真を学んでいきなさい。
わ、わかりました!!
にゃん吉、にゃご助、頼みますよ・・
わかりましたぁ!!!!
は、はい!!!
あれ、神様消えちゃった!!
これは・・大変なことになったな・・
どこいっちゃったんだろう・・
そういえば、あの神様
どことなくにゃん吉に似ていたような気がするな・・
さて、にゃん吉、にゃご助、そしてこの村の未来はどうなってゆくのでしょうか?
これからが楽しみですね。
写真村を復活させるために奮闘する2匹と一緒に、
写真を学んで行きましょう。
読者の皆様が、人生を豊かにするための学び(リベラルアーツ)として写真を学び、
写真を愛してもらうことで、たくさんの人の人生が豊かで楽しくなり、
最終的には写真業界が活性化することが、真・写真手帖の願いです。
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